レオンベルガー

「ライオンに似た犬を」との思いから、ドイツ人のハインリッヒ・イスィヒ氏によって作出されたレオンベルガー。その佇まいの美しさから、フランスやイギリス、オーストリアなどヨーロッパの王族に好まれたという気品ある歴史を持っている。

19世紀末には優れた牧羊犬として高く評価されたように、知的で穏やか、攻撃的な面は一切見せない。また、愛情深く忍耐強い性格は子どもの良い遊び相手にも。一方で状況判断は的確で、異常事態には瞬時に反応して勇敢に立ち向かうため、番犬としても人間の良きパートナーとなる。

学習能力や記憶力に優れているため、トレーニングは比較的簡単だ。子犬の頃から愛情をもってしつければ、飼い主のしつけに応えようと忠実に服従する。その巨体故に、本人は遊びのつもりでじゃれ合ったつもりでも思わぬ大事故につながる可能性がある。そのため、散歩時にリードを引っ張ったりするような場合には「ダメ！」「ノー！」と、しっかり教えることが大切だ。

強靭な肉体を健康的に維持するためには、朝晩60分以上の散歩が必要。軽く走らせても良いだろう。また、ライオンのように優雅な毛並みを維持するためには、ピンブラシやコームを使ってのブラッシング・抜け毛の除去はこまめにおこないたい。