ピレニアン・シープドッグ・ロングヘアード

フランス南部のピレネー山脈にいた様々な犬から誕生したのが、このピレニアン・シープドッグ。顔が長い被毛で覆われているロングヘアードに対して、顔に被毛のないタイプはスムースフェイスドと呼ばれ、別の犬種として扱われている。

1920年代前半に犬種として確立された後、その賢さから第一次世界大戦では救護犬や伝令犬として軍に従事。結果、多くのピレニアン・シープドッグ・ロングヘアードが戦争の犠牲になった。

軍に評価されるほど、性格は勇敢そのもの。自ら率先して行動する能力に優れている。常に周囲に注意を払う用心深さと、活発に動き回れるエネルギッシュさから、現在でもピレネーの高地では牧羊犬として重宝されている。

家族に対してはとても忠実だが、警戒心が強くて神経質な一面もあるため、知らない人に吠えたてる可能性も。そのような性質を突出させないためには、多少厳格な態度で接するぐらいがこの犬には向いている。威厳を持って愛情を注げば、利発な家庭犬としてうまく付き合っていけるだろう。

散歩は朝夕各30分ずつおこなう。非常に活動的ではあるが、中型のシープドッグの中でも比較的体が小さいため、1日1時間の運動でも問題はない。また散歩だけでなく、物覚えの良さを発揮できるような遊びの時間も作ってあげるとベターだ。