猫の尿路結石予防
猫の尿路結石を防ぐには?
猫の祖先は暑い地域の出身なので、冬の寒さが苦手です。寒さを感じると活動量が減り、喉が渇かなくなるので水を飲まなくなり、オシッコの濃度が高くなって結晶化、尿路結石になる…という悪循環を引き起こしてしまいます。
では、猫の尿路結石を予防するには、どのような対策を立てれば良いのでしょうか?
水をよく飲ませる工夫を!
猫は少ない水分を有効に活用するため、もともとオシッコの濃度は高めです。そこへきて、飲水量が減るとオシッコはより濃くなって、結晶化した成分が尿管に詰まってしまうのです。
ですから、尿路結石を防ぐには、とにかく水を飲ませるような工夫が必要です。たくさん遊んで喉を乾かせるといった方法もありますが、普段の水飲み皿にひと工夫するのはいかがでしょう?
「地面から5㎝ほど高い位置に水飲み皿を置く」。猫は必要以上にかがむ必要がなくなるため、水が飲みやすくなるようです。
「猫草に霧吹きで水をかけておく」。猫草を食べると同時に水分も摂ることができます。
「水を人肌程度に温めておく」。冷たい水よりも飲みやすくなるようです。
他にも、その猫ならではの水の飲み方に合わせた工夫も考えられますので、飼い主さんが頭をひねって考えてみてはいかがでしょう?
猫が快適な室温は25〜29℃
寒さは尿路結石を引き起こす要因のひとつなので、室内の温度には気をつけたいところ。
寒さ自体、そして室温の急激な変化が猫は苦手なので、猫が快適とされる室温の25〜29℃に保っておくと良いでしょう。トイレの寒さはオシッコを出にくくしてしまうので、トイレ周辺の室温には特に気を使ってあげてください。
湿度は50〜60%に保って
猫の祖先は乾燥した地域に暮らしていたため、じめじめと湿度の高い環境は苦手です。とはいえ、乾燥のし過ぎもNG。喉や鼻の粘液が乾燥して、ウイルスや感染症にかかりやすくなってしまいます。
居心地の良い湿度は50〜60%。気温とともに、加湿器などを上手に使って調整しましょう。
子猫や高齢猫には特に十分な対策を
健康な猫に比べて、子猫や高齢猫、また持病のある猫は体の抵抗力や免疫力が弱まっています。そんな状態では、体内の循環器も上手く機能せず、尿路結石にかかりやすくなります。
上記の対策は、子猫や高齢猫、持病のある猫を飼っている飼い主さんは、よりいっそう気をつけてくださいね。