うさぎには牧草を
うさぎには牧草を
野生のうさぎは植物だけを食べて生きています。しかし、ペットとして飼われているうさぎが植物だけで必要な栄養を摂取するのは難しいもの。なぜなら、飼い主さんに栄養についての知識が必要だったり、そもそも季節によって入手できる植物が限られてもくるからです。
いつでも安定的に栄養を摂取するために。そして、愛するうさぎがいつまでも健康でいられるために。牧草とペレットとを組み合わせて与えるのがおすすめです。
2種類の牧草を年齢に応じて
牧草にも2種類あり、アルファルファなどのマメ科のものと、チモシーなどのイネ科のものがあります。
マメ科のほうが高タンパク・高カルシウムなので、幼少期のうさぎに適しています。高齢のうさぎにマメ科の植物を与えると、カルシウムが多すぎて尿路結石を起こしてしまうので控えましょう。だいたい生後6ヶ月くらいから徐々に、マメ科からイネ科に移していくと良いでしょう。
牧草には歯を削る効果が!
牧草を与えるメリットは、栄養面だけではありません。一生、歯が伸び続けるうさぎは、牧草を食べることで奥歯が伸び過ぎるのを防いでいるのです。
奥歯で牧草をすりつぶすように食べることで、奥歯が適度に削れ、歯の咬み合わせも良くなるのです。
牧草にはダイエット効果も!
うさぎのペレットは一般的に、少量で高カロリー。それに比べて、牧草ははるかに低カロリーです。例えば、10グラム分の食事をするとき、ペレットだけと牧草だけとでは、その量がかなり違ってきます。
ということは?そうです、お腹に入ったときの満腹感は、牧草の方が断然高いので、ダイエット効果も高いと言えるのです。
牧草だけでなく、食生活はバランス良く
人間だって「白ご飯だけで生きろ」と言われたら、栄養が足りませんよね?うさぎももちろん同様で、牧草だけでなく、ペレットや栄養補助目的のサプリメント、野菜など、バランスの良い食事が大切です。
牧草だけでは補えないカロリーやエネルギーは、ペレットやサプリメントが補ってくれます。
牧草はいつでも食べられるように
牧草は簡単には消化されず、腸内のph(ペーハー)を一定に整え、善玉菌をより元気に働かせる作用があります。 そうすることで、うさぎは健康を保つことができるのです。かじられても大丈夫な木製の牧草入れが市販されているので、そういったアイテムを使うのもひとつの手でしょう。
いつでも食べられるように…ということは、牧草はいつでも新鮮な状態を保っておく必要があります。特に気をつけたいのは湿度。湿気を含んだ牧草は、風味が落ちるだけでなく、カビなどの雑菌が繁殖する恐れがあります。
一度に大量買いしないこと、保存には密閉性のある容器を使うこと、風通しが良く湿気がこもらない場所で保管すること。こうしたことに気をつけてください。また、「少ししんなりしてきたな」と感じたら、天日干ししたりレンジで乾かすのも良いですよ。